【常設展示】『伊勢神宮域の樹幹』/世古富保作品展

 

●テーマ・見どころ

 

 本展示におきましては、伊勢を拠点に活動を行っている画家・アーティストの世古 富保氏が、伊勢神宮域内にある樹齢数百年の樹木をモチーフに、浮き彫り(レリーフ)、油彩絵、水墨画など立体作品から平面作品まで、多様なスタイルで約30年あまりにわたって創作してきた樹幹シリーズの中から13点の作品を『伊勢神宮域の樹幹』と題して展示させていただきます。

 描かれる樹皮の模様は、世古氏の想像ではなく、樹木をカメラで撮影した写真をプロジェクターでベニヤ板に投影し、その樹皮の模様を1つ1つなぞって写し取っています。

 緻密な作業が生みだした作品から、樹木そのもののリアリティを目で見て感じ取り、自然の刻んだ樹皮の姿かたち、樹皮の持つ生命の神秘性をお愉しみください。

 なお、本企画展のテーマや見どころは、「ギャラリートーク」として、世古氏本人が動画でお伝えしています。

 作品を制作する際の想いなど、撮影の裏側についての貴重なお話をいただきましたので、ぜひともご覧ください。

 

 

 <アーティストからのメッセージ>

 

 この地は、温暖な気候が育む豊かな自然に恵まれ、中でも伊勢市の4 分の1の面積を占める神宮域には、自然スギやクスなどの巨木が数多く点在しています。

 自然信仰を基盤にした日本人として生まれ、そのふるさと神宮の御膝元で生きる私にとっては、やはり樹木は最も近しい自然で、雄大さ、強さ、温もり等をそなえた精神的存在(神体)です。

 樹幹シリ—ズの制作は、伊勢神宮域にある自然木(巨木)をイメージして、ベニヤ板を湾曲させ(又はパネル版に)、接着剤を混合した石膏を塗布して盛り上げた下地に自然の生成の証跡である樹皮の作る線を彫り込み(又は描き)、油絵具で木の皮を表現しています。ここで大事な事は、制作する全ての作品にモデルがあり一切のイメージを廃し、描写をする事です。後に手掛ける平面作品においても、表皮の形は、自分ではデフォルメしていません。

 また、制作するに当たっては必ず現場に出向き、対象となる巨木を撮影し、プロジェクターを通して映し出された形そのままを写す作業から始まり、その後写真を観ながら彩色します。

 この方法は30 余年一貫して変わっていません。

 (世古 富保)

 

 

●ご鑑賞にあたって

 

 コロナ禍でまだまだ安心して外出することができない日々が続く中、このデジタルミュージアムをご覧いただいた皆さまに、少しでも安らぎと癒しを与え、多くの人がその素晴らしさを感じて、いつか伊勢にお越しいただければ嬉しく思います。

 ご自宅等でゆっくりお寛ぎいただきながら、1枚1枚の作品をじっくりとご鑑賞いただけますと幸いです。 

 また、アーティスト本人が貴重な作品の裏側や解説を語る音声ガイド(youtubeにて再生)がついている作品もありますので、是非とも併せてお聴きください。

  

<注意事項>

 作品のデジタルデータの著作権は、原著作権者が所有しています。 

 本サイト上の文書や画像等については、無断での使用・転載、二次利用を禁じます。

ギャラリートーク

アーティストについて

世古 富保

画家・アーティスト

【プロフィール】

 1948年生まれ、伊勢市在住。

 中部工業大学(現:中部大学)土木工学課卒業。

 20歳の時に、初めて公募展に出展。私画歴1年目がスタート。

 34歳から生涯のテーマとなる「樹幹」の創作が始まる。

 大学卒業後、伊勢市役所に勤務し、退職後の平成24年に伊勢古市参宮街道資料館 館長に就任し、現職。 

 実家は伊勢の古市参宮街道沿いにある9代続く旧家で、明治時代には芝居小屋を営み、井原西鶴の「西鶴織留」にも記される「間の山 お杉お玉」の芝居を興行。

 子供の頃には学校の帰り道に、神宮の史料を展示する神宮徴古館等に生息する樹齢何百年ものシイの木の下でよく遊んだ。思えばこの体験が、今も樹木を題材に描き続ける源になっている。

 

【活動】

●1983年 

「五つの発熱'83 展」三重県立美術館県民ギャラリー(津)

初の樹幹シリーズを発表

 

●1985年 

「世古富保1985 元旦展」太田ビル・スペース(伊勢市) 

地元で初の個展

 

●1986年

初の三重画廊個展(津)※以降6回出展

第16 回日本国際美術展(東京・京都)

 

●1987年 

A&S ギャラリー個展(東京)

「炎夏'87・菅原 猛との対話シリーズ」5 人展ギャラリー三真堂(東京)

 

●1988年 

「世古富保展 樹幹」佐賀町エキジビット・スペース個展(東京)

「世古富保展」亀谷美術館別館個展(伊勢)

 

●1990年

鳥羽水族館新館オープン記念企画 「ミロ、タピエス、イマムラと世界の現代美術展」鳥羽水族館マリンア-トギャラリー個展(鳥羽)

 

●1992年

「世古富保展」鳥羽水族館マリンアートギャラリ-個展(鳥羽)

 

●1995年

「三重の作家たち展」県総合文化センター開館記念事業 三重県文化会館(津)

 

●1998年

ギャラリー141 個展(名古屋)

※朽ち木(野焼きオブジェ)1030 個余を展示

 

●2001年 

「アートフォーラム三重」誕生記念展 三重県文化会館(津)

第48 回伊勢市美術展審査員(伊勢市)

 

●2002年

ギャラリー山口個展(東京)

伊勢河崎商人館開館記念(伊勢)

 

●2003年

コバヤシ画廊個展(東京)

 

●2008年

伊勢現代美術館個展(南伊勢町)

 

●2010年

「樹幹シリーズ世古富保展」ギャラリー森個展(松阪)

 

●2013年

「樹幹(平面・レリーフ・立体)30 年の歩み」

伊勢現代美術館個展(南伊勢町)

 

●2017年

「29 年度企画展 樹幹―人と自然の共生」

中部大学民族資料博物館個展(愛知) 

掲載作品一覧

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ギャラリー

NO.1

作品紹介音声を聞く
樹幹 1982  石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 69 × 44 × 9cm レリーフ

NO.2

樹幹 2008 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 41 × 118 × 11cm レリーフ

NO.3

樹幹 1982 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 74 × 49 × 6cm レリーフ

NO.4

作品紹介音声を聞く
樹幹 2003 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 180 × 81 × 16.5cm レリーフ 

NO.5

樹幹 1992 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 44 × 175 × 38cm レリーフ  

NO.6

樹幹 1993 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 90 × 180 × 39cm レリーフ  

NO.7

樹幹 2000 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 90 × 87 × 20cm レリーフ  

NO.8

樹幹 2008 石膏・ボンド・ベニヤ・油彩 30.5 × 87 × 13cm レリーフ

NO.9

作品紹介音声を聞く
樹幹 2004 鉛板+彩色 H41 ×Φ 20cm

NO.10

樹幹 2004 鉛板 56 ×Φ 18cm

NO.11

作品紹介音声を聞く
樹幹 2010  墨汁 27 × 35cm

NO.12

樹幹 2011  油彩 180 × 91cm

NO.13

作品紹介音声を聞く
樹幹(白シリーズ) 2014 油彩 244 × 369cm(3 点組)

ご鑑賞どうもありがとうございました

世古 富保

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