お伊勢さんエッセイ

「遠くにいてしょっちゅう伊勢には行けないけれど、その様子は常に気になる」というお伊勢さんファンのみなさん。
毎月1日、朔日参りの風景と伊勢神宮をさらに深く知るためのお話をお届けします。

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ⑥
五十鈴川と「八朔」の伊勢

2020.08.01

真夏ともなると、水が恋しい季節です。内宮を流れる五十鈴川は、「清らかさ」「永遠性」を感じさせるものです。この川での”禊ぎ”と伊勢での八朔行事の関連性を探ってみましょう。

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2020.08.01

梅雨明け・快晴の八朔! やっぱり神宮はすがすがしいなぁ〜葉月・朔日まいり

宇治橋に神々しい朝日!
雲ひとつない青空です。
手水舎。柄杓のないのがあたりまえに感じ始める…
今日は水量も豊かでいちだんと美しい。清流五十鈴川。
木漏れ日がきらきらと気持ちいい!
太陽の方向に正宮を望む。
厳かな気持ちで正宮への階段を…。
思わずそうしたくなる気持ち、わかります。
神楽殿の上に広がる青空!
ここでは、なにげない風景に心癒されます。
おはらい町の人出は、今朝はこんな感じ。
参宮のあとでは無理かと思っていたけど、食せました! あなご粥。
赤福のお土産の列、今日はこのくらいでした。
見た目はいつもの赤福ですが、黒糖で粟餅です。
おはらい町の裏手の川沿いを歩くのも気持ちいい。

 昨日、梅雨明けしました。今日から8月です!

 伊勢地方は快晴! とても気持ちのいい朝です。天気の力って(太陽、か)ほんとうにすごいですね。困ったニュースや大変な事件で心が弱っていても、すっきりと晴れて明るい日差しを浴びると、なぜか「頑張ろう!」って気持ちが湧いてくるのが不思議です。

 ここ数ヶ月、ついたちは曇りや雨だったので、今日は格別にすがすがしく感じました。マスクをしてても感じる森の匂いと五十鈴川のせせらぎ。神宮の神域はやっぱり「なにごとのおわします」ところと、つくづく思います。

 ついたち参りの人は、まだまだ少なくて、(それでも先月よりはかなり多いのですが)去年の50分の1くらいじゃないかなぁ、いやもっと少ないかなぁという感じです。一番内宮に近い駐車場も並ばずに入れてましたし。朔日粥もお参りのあとでも食べられましたし。なんと、赤福もほとんど並ばずに買えました。地元のものにとっては、混雑がないのはちょっと嬉しい反面、おはらい町の大打撃を思うと心配です。

 そして、日常が、少しずつWithコロナに慣れていきます。手水舎から柄杓が消えて、やがてこれが当たり前になってしまうのではないか、と思ったり…。

 さて、今日は、ほかならぬ八朔。伊勢では、五十鈴川で水を汲んで、それを滝祭神にお供えして、それをもって帰って家の神棚に上げて無病息災を祈ります。それから、黒砂糖の赤福の粟餅を食べて…。我が家では、八朔水よりむしろ、粟餅を食べることが無病息災につながるといい伝えておりました(笑)。五十鈴川の聖性については、今月の櫻井先生の原稿を御覧ください!

 まだまだコロナは油断ができず、これからは台風襲来も心配な時期ですが、なにかいいことが始まりそうな、そんな朝。みなさん、今月も元気でお過ごしください! (編集部C)

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ⑥
五十鈴川と「八朔」の伊勢

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