お伊勢さんエッセイ

「遠くにいてしょっちゅう伊勢には行けないけれど、その様子は常に気になる」というお伊勢さんファンのみなさん。
毎月1日、朔日参りの風景と伊勢神宮をさらに深く知るためのお話をお届けします。

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ⑪
盃を重ねる喜びと楽しみを願って

2021.01.01

新しい年となりました。収まらないコロナ禍や昨年末の大雪など、気がかりなことは多々ありますが、時は歩みをとめません。希望を目指して少しずつでも前を向いて進んでいくぞ、と神様の前で誓ってきました。今月は1月11日に行われる神事についてのお話です。

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2021.01.01

2021年初詣(睦月・朔日まいり)よき一年になりますように!

参拝後、宇治橋を渡りきったところで。美しい朝日です。
朔日まいりで国旗掲揚塔に日の丸が掲げられているのは、1月だけですね。当たり前ですが。
このぐらいの人出でした。お正月なのに、ありえない光景。
手水舎もご覧の通り、一瞬無人になることも。例年お正月には、体を割り込ませて手水を使います。もちろん順番待ちからの。
五十鈴川。このところ雨が少なかったので、水量少なめ。
いつもながらに神々しい正宮。でもいつものお正月なら、もっともっと大混雑。
新しく建てられた警衛部の建物。この人出で、尋ね人はでるのか…。
今年のおかげ横丁の正月飾り。
12月31日、外宮のどんど火の点火式を見学に行きました。いつもの年より小さかったそう。18時。
その足で内宮へも。こちらの点火は、20時です。こちらも例年より小ぶりとか。月がとてもきれいな晩でした。
12月31日、内宮どんど火、点火式。風があまりなく、体感さほど寒さを感じなかったです。
元旦7時の内宮どんど火。ひと晩、ありがとう!

 2021年、あけましておめでとうございます!

 みなさまにとって、本年もよい年となりますように。

 さてさっそく、1月の朔日まいり、すなわち初詣に行ってまいりました‼

 地元民といたしましては、いつも1日はとても混雑するので敬遠し、たいてい氏神様にお参りをして、1月3日か4日くらいにお伊勢さんにお参りするのですけれど、今年はどのくらいの人出なのかも確認したかったので、元旦7時内宮着を目指して行ってまいりました! 

 うまくすれば宇治橋からの日の出の太陽も拝めるかもしれないし、と考えての時刻設定です。

 結果、あまりにも道路が空いていて早く着きすぎたので、先にお参りを、と思って参道を進みました。31日夜からのどんど火が、“白き灰がちになりてわろし”というありさま。人出も思ったほどではありません。普段の朔日まいりより少ないくらい? みなさん、分散初詣に協力してくださっているようです。

 で、神楽殿のあたりについたのが7時頃。ここには人だかりがあるではありませんか。なにかお祭りごとをやっているな、と思ったら、やはりそうでした。衛士さんが人止めをしています。

 「歳旦祭」(毎年元旦の7時に行われるそうです)が行われていたのです。

 まず五丈殿で、神官さんたちが何やら儀式。それが終わって、少し進むと、今度は階段下の御贄調舎で、神撰の鮑を調理する儀式。次に神官さんたちは階段を登られて、そのまま正面の御扉から御垣内に進んで、神様に神撰を捧げる儀式をなさいます。途中、お賽銭箱の中央を着脱する必要があったりして、その間一般のお参りは中断します。 

 私は、初めて拝見しましたが、今日この時間にここに居なければ見ることがなかったと思って(しかもいつもの年のように人が多ければ、気づかずにお参りし、「立ち止まらないでください〜」という声に追われて、見逃していたことでしょう。)、結構じっくり拝見してきました。得難い体験です。

 大宮司の祝詞に頭を垂れながら、私もこの世界の平和をお祈りしました。

 正宮でのお参りを終え、荒祭宮に向かうと、また遭遇。どちらでも同じように儀式が行われるそうです。こんな祭事が2000年ものあいだ脈々と続いていることに、驚きを禁じえません。神官さんたちはいつもの白衣で、地べたに簀を敷いて正座。うやうやしく神様に頭を垂れて、粛々と儀式が進みます。写真が撮れないのは残念でしたが、そのぶん心に焼き付けました。思えば写真のない時代は、こうやって今より深く心に刻むものが多かったかもしれません。

 大晦日の夜からの伊勢は、風があまりなかったせいで、天気予報が告げていたほど体感寒くなく、元旦も10時頃まではあまり風がなく、よい参拝日和でした(10時くらいから風が強いです・・・)。

 この一年が平和で幸せな年になりますように・・・。(編集部C)

 

 

 

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