お伊勢さんエッセイ

「遠くにいてしょっちゅう伊勢には行けないけれど、その様子は常に気になる」というお伊勢さんファンのみなさん。
毎月1日、朔日参りの風景と伊勢神宮をさらに深く知るためのお話をお届けします。

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ⑨
倭姫命と倭姫宮ご創建100年をひかえて

2020.11.01

倭姫命は、天照大神の鎮座地を伊勢に定めたかたとして知られています。倭姫宮はその偉業を伝え繋げていくために、明治時代に別宮創立の請願が出され大正時代に完成した比較的新しいお宮です。今回は、伊勢神宮のもとをつくったともいえるこの皇女にスポットを当てます。

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2020.11.01

とてもいい天気! ここに来ると幸せな気持ちが増幅する気がする〜霜月・朔日まいり

朔日と日曜日が重なったので、人出も多いおはらい町。
とうふやさんの“かぶら雑炊”。優しい味が冷えた体に沁みます。
朔日餅に並ぶ人々。withコロナでもやっぱり人気。
おかげ横丁も賑わってました。
山の端がほんのりオレンジ色になった宇治橋前からの風景。
神苑にはまだ明かりが灯っています。
毎年この時期になると飾られる国華会の菊の鉢植えの数々。
手水舎を望む。水、少し温かかったんです。ありがたい…。
御手洗場の向かいの紅葉は、今月中旬くらいが見頃かな?
正宮手前から木々越しに見える神殿の姿。厳かな気持ちにさせられます。
正宮に向かう階段。いつも清浄な空気につつまれるから不思議。
荒祭宮から神楽殿へ向かう小道では、今朝はキツツキの音がよく聞こえましたよ!
神苑には常緑樹が多いのですが、所々の紅葉がアクセントのようになって美しい。
左端に見えるクレーンカメラらは本日限定。大学駅伝のゴールを捉えるためのもの。
お参りを優先したら、ゑびす餅、売り切れていて食べられず。本日は、赤福餅をいただいて帰りました。

 人はいろいろと学ばねばならぬ…ということで、先月の反省をもとに、本日は早朝4時行動開始! もちろん真っ暗です。日の出は6時13分ですからね。おはらい町についたのは4時30分ごろ。すでに駐車場は満車のところもあって、かなりの盛況ぶりです。大阪・滋賀・和歌山などの県外車も目立ちます。やっぱり活気のあるおはらい町は、いいなぁと思いつつ、本日は「とうふや」さんの“かぶら雑炊”をいただくために並びます…。前後に並んでいる人々の会話を聞きながら(前の女性グループは兵庫から、後ろは県内北勢からの若者のグループのようでした)、およそ30分待ちました。やっといただけた“かぶら雑炊”は、ほっこりとした優しいお味。心も体も大満足。

 で、今月の朔日餅「ゑびす餅」に並ぶ大行列を尻目に、まずはお参りから、と内宮に向かいました。紅葉はもう少ししてからのほうが綺麗かな〜、などと思いながら、宇治橋を渡る頃には、空も白々としてきました。今日の反省点は、手袋を忘れたこと。30分も外で順番待ちしていると、やっぱり冷えます。来月は完全防寒で来なければ…。神苑には、国華会による菊の展示がありました。まだつぼみも多かったので、これも見頃は数日先という感じでしょうか。

 いつものように手水を使いに行くと「水、温かい?」。自分の手が冷え過ぎているのかと思いましたが、かすかにぬくもりのある水が流れています。これも神宮のおもてなしの心でしょうか。感激でじんわり心を温かくして、正宮に向かいます。

 普段どおりとまではいきませんが、やっぱり人は戻ってきています。家族や友人と正宮の階段を登っていく人々は、誰もみな清らかな空気に包まれていようです。神宮って、やっぱり素敵だな〜。つくづくそう感じる霜月、朔日参りでした! (編集部・C)

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ⑨
倭姫命と倭姫宮ご創建100年をひかえて

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